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環SHINKA合同会社

オートファジーってなんですか?

今オートファジーが注目されています。

ノーベル賞を受賞した大隅教授の業績も有名ですね。

これほどまで注目されるようになったのは、オートファジーが生物の生存に極めて重要な役割を果たしていること、そして、多くの病気と密接に関係していることがわかってきたからです。
オートファジーの「オート」は「自己」で、ファジーは「食べる」(どちらもギリシャ語)です。

ざっくりと言うと、細胞の中の余計なものを細胞自体が取り除くシステムです。

不思議なことに、小さな掃除機のような器官が突然現れ、細胞の中を掃除するんです!

古くなったり壊れたりしたたんぱく質やミトコンドリアといった細胞内の小器官は、これにより除去されます。

さらにオートファジーがすごいのは、集めた“ゴミ”からたんぱく質の材料を作り出すところです。成人男性は1日に約200gのたんぱく質を合成しているのです。

体内に取り入れるたんぱく質の量は60~80gしかありません。多くのその差は、オートファジーが補っているんです。

オートファジーとはどんな現象か?


では、どんな現象なのか、上の図を使って説明しましょう。
最初に、細胞の中に扁平な二重の膜が現れます(①)。「扁平な二重の膜」ではわかりにくいかもしれませんね。お椀のような形をした空気が抜かれたサッカーボールのような形です。

これが掃除機にあたるもので、ミトコンドリアなどの細胞内小器官や古くなったたんぱく質を包み込んでいきます(②)。完全に包み込み、丸い袋状になったものは「オートファゴソーム」と呼ばれ、直径約1μm(マイクロメートル=1mの100万分の1)の大きさです。

次に、オートファゴソームに小さな丸いものが近づいてきます。これが、「リソソーム」という器官で、そこにはたくさんの種類の分解酵素が入っています。これが、オートファゴソームにくっついて融合(③)。一体となった袋状の「オートリソソーム」の中で、分解酵素がたんぱく質や細胞内小器官をアミノ酸などに分解します(④)。そうやってできたアミノ酸などが袋の外に出て、細胞内の工場のような場所で、新しいたんぱく質に合成しなおされるのです。

オートファジーの仕組みを明らかにしたのは日本人の大隅先生

オートファジーは当初、「細胞が飢餓状態に陥ったとき、自らの一部を分解し栄養に変える仕組みだ」と考えられていました。そのため、「自食」という名前がついたのですが、この「飢餓に対応する」ことに加え、先述したように細胞内の「浄化」の役割があることも明らかになってきました。

また、病気などの以上から体を守る「防御」の役割を持つことも判明しています。

こうした大きな発見がもたらされたのには、「オートファジーの父」と呼ばれる大隅良典先生(現・東京工業大学特任教授)の功績が極めて大きいです。大隅先生は1993年までに14個の関連遺伝子を発見、それを機に、劇的に研究は進んでいったのです。

オートファジーで細胞やミトコンドリアはリサイクルされるのですが、ミトコンドリアの数が減少するとアポトーシスやオートファジーもうまく行かないことがわかっています。